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新型コロナウィルス感染症が拡がり、否が応でも変わってきた私たちの暮らし。新しい働き方も浸透しはじめ、「家」についての考え方も大きく変わってきました。

そんな話で盛り上がった座談会から約3ヶ月。最初のうちは若干の窮屈さを感じていた新しい暮らし、新しい働き方にもすっかり慣れてきました。

とはいえ、今、私たちが住んでいる家は「かつての暮らし方・働き方」のために作られています。いっそ、家ごと新しくしてしまったほうがいいのでは?

そんな想いから、「理想の家」を考えるヒントをもらいに自分で設計したご自宅に住む建築家、飯塚啓吾さんのお話を伺いに、東村山へ向かったのでした。

家族の「気配」を感じながら暮らす家

飯塚さんご一家のお住いは、東村山市の住宅街に建つ一軒家。緑が多く、静かな環境です。

まずは、飯塚さんのご自宅についてお話を伺ってみました。

「まず考えたのは、家族が一緒にいられてその『気配』みたいなものを感じていられる家にしたいということですね。僕、妻、そして二人の子どもがそれぞれ自由に暮らしながらも隔たりのない家にしたいなと。妻とも相談しながら設計しました」

そう語る飯塚さんのお宅は、たしかにオープン。ドアはトイレとお風呂だけで、あとはすべての空間がつながっています。

インタビュー中も後ろで妻の亜衣さんとお子さんが遊んでいました。まさに、家族の気配が感じられる家です

2階へと上がっていく階段

「この家には2階と、その上にロフトもあるのですが、どこに誰がいても、なんとなくわかります。家族がゆるくつながって、ときにはリビングに集まる。僕たち夫婦が思い描いた暮らし方をするために設計しました」

ロフトは季節ものの収納だけでなく、昨今のコロナ禍によってリモートワーク用のオフィスにもなっているのだとか。この拡張性も、自由度の高い空間作りだからこそ、ですね。

素敵な家ですが、それだけに建てるまでには苦労もあったようです。

「前は集合住宅に住んでいました。ちょっと手狭になったので引っ越しを検討している中で、ある土地で試算してみたところやり方によっては新築が建てられるかもしれないと思って、それからは土地探しに移りました。

妻が土地を探して、僕が『この土地なら、こんな家になるよ』とざっくり設計図を描いて……という検討を何度も繰り返しました。大変でしたけど、それだけにこの家はお気に入りですね」

建築家ならではの家探し!

真似するのはなかなか難しそうですが、私たちが「理想の家」を持つにはどうしたらいいのでしょうか。

「暮らし方」から家を考えれば、おのずと見えてくる

そんな私の疑問に、飯塚さんは「暮らし方から考えましょう」と答えてくれました。

「僕たちは、先ほどお話したように『家族の気配を感じながら暮らす』ことを考えていました。が、もう1つ重要なことがあります。家のために無理しない、ということです

いくら理想の家を持ったとしても、家のローンを支払うためにたくさん働かなくてはいけないとか、子どもに買ってあげたいものを我慢するとか、そういうことはしたくなかったんですよね。

なので、さまざまな方法でコストを抑え、コンパクトな家になっています。そのコンパクトさが、家族と一緒にいられる家というコンセプトにも合いました」

一生でいちばん大きな買い物になることの多い家だけに、希望を詰め込みすぎて高価になってしまう… ということはたしかにありそうです。

理想通りの家を持つことは素晴らしいこと、としつつ「それで暮らしが窮屈になったり、苦しくなってしまうのは本末転倒」と飯塚さんはおっしゃいます。

住宅ローンの話題になったところで、最長35年間の全期間固定金利が特徴の住宅ローン【フラット35】、なかでも、省エネルギー性や耐震性、耐久性・可変性など質の高い住宅に対応する【フラット35】Sについてもお話を伺ってみました。

「家を考えることは、なにもデザインや設計を考えることばかりではありません。その後、どう暮らすかということも同じくらい大切です。

その点では、【フラット35】Sのように基準を満たせば金利引下げを受けられる上に、最長35年間の全期間固定金利が利用できるのは、少なくとも住宅ローンについては将来に渡って見通しが効くということですから、いい選択だと思います。

こういった制度を利用しながら、機能やデザインだけでなく『暮らし方』を含めて建築家と相談ができるといいんじゃないでしょうか」

【フラット35】S」は、「省エネルギー性」「耐震性」「バリアフリー性」「耐久性・可変性」として定められた技術基準のうち、いずれか1つ以上の基準を満たす住宅を取得する場合に【フラット35】の借入金利から当初一定期間、金利の引下げを受けられるメニューです。

詳細な技術基準や条件については【フラット35】Sのサイトをご確認ください。

家の使い方が変われば、家の価値も変わる

さらに、飯塚さんは「暮らし方」について「家が将来どうなるか」も考えると、より良い選択ができるとおっしゃいます。

「この家で言えば子どもがいるので、もしかしたら彼らに遺す家になるかもしれませんよね。または、なにかの事情で引っ越すことになったとき、この家がどうなっていくのかも考えなくてはいけません」

そう。家は作り方次第では、それを建てた自分たちよりも長生きするもの。そんな長い目で見たとき、注目したいのが「長期優良住宅」です。

「長期優良住宅というのは、その名の通り『長く、快適に、良い性能のままで住める家』のことです。

先ほどの例で言えば、子どもたちに『いい家を、いい家のまま遺すことができる』と言えますし、もし家を売ることになった場合にも長期優良住宅のお墨付きがあれば空き家になりにくく、地域社会にとっても有益です

「【フラット35】S」には、【フラット35】の借入金利から当初10年間、年0.25%の金利引下げを受けられる「【フラット35】S(金利Aプラン)」と、当初5年間、年0.25%の金利引下げを受けられる「【フラット35】S(金利Bプラン)」があります。長期優良住宅を取得する場合には、【フラット35】S(金利Aプラン)を利用することができます。

それぞれのプランに必要な技術基準については【フラット35】Sのサイトをご確認ください。

「また、この数ヶ月ですっかりリモートワークが定着しましたが、この流れはきっとこれからも続くでしょう。となると、これからの家はオフィスに次ぐ『第二の職場』としての役割が求められるようになるはずです。

家にいる時間が格段と長くなりますので、家の性能と暮らし方の関係はより密接になっていくので、その重要性は増していきますね。

ただし、長期優良住宅を取得するためには設計上さまざまな決まりがありますので、高価にはなってしまいます。

ですが、それだけで諦めるのではなく、どう暮らすか、家が将来的にどうなっていくのかと考えれば、『自分たちにとって長期優良住宅がどのような価値のあるものなのか』が分かりますので、判断もしやすくなるのではないでしょうか。

実際に試算をしてみてもらって、建築家と一緒に考えていただければと」

リモートワーク時代の家は、多機能化する?

最後に、コロナ禍を経てすっかり定着した「リモートワーク」と家の関係について、もう少し伺ってみました。

先ほど、「家が、オフィスに次ぐ『第二の職場』になる」というお話がありましたが、飯塚さんご自身もリモートワークを体験する中で、考えるところがあるようです。

「僕自身の変化で言うと、これまでは忙しくて行けなかった勉強会や交流イベントのようなものがオンラインへ移行したことで、参加しやすくなりました。本業の仕事をしているその横で、イベントを視聴することだってできますよね。

つまり、時間と場所という制限から開放されて、僕らはとても自由になっていると思うんです

「場所からも自由なのだから、家は家族だけの場所ではなく、地域やコミュニティに開放された場所として、もっと多機能になっていいと思います。ちょっとお茶しに近所の家へ行ったり、ノートPCを持って軒先で仕事をさせてもらったり」

飯塚さんのお住まいにある風通しの良さは、単に窓が大きいというだけのことではなく、コミュニティに向かって開放されているからなのかも… と新しい家のあり方を考えつつ、取材を終えました。

家は「暮らし方」から考えて、建築家と相談するが吉

ご自身が建築家で、自宅を設計された飯塚さんが何度となくおっしゃったのが「建築家と相談」という言葉でした。

これは、飯塚さんが「建築家がもっと身近になる」ことを理想とし、ライフワークとして取り組んでいらっしゃるからだそう。

家を建てようと考える方それぞれの思い、理想、そして長い目で見た「暮らし方」を建築家が深く理解した上で設計することで、より良い家、より良い暮らしが実現できるとおっしゃいます。

そのことは、飯塚さんご自身の家が証明していると感じました。住宅を持つ上でのコストをきちんと考えながら、コンパクトで家族が一緒にいられる家。私たちでは決して思いもつかない工夫で、それを実現しています。

その上で、長い目で見た「暮らしの快適さ」のひとつとして【フラット35】Sの最長35年間、全期間固定金利の住宅ローンという選択肢が活きてきます。

さらに、【フラット35】Sは、子育て世帯や地方移住者のマイホーム取得を金利引下げで応援する【フラット35】子育て支援型【フラット35】地域活性化型との併用も可能

さまざまな人にとっての「暮らし方」を、住宅ローン金利の引下げという形でサポートしてくれるので、家を考えるときの自由度がぐっと上がりそうですね。

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Sponsored by 住宅金融支援機構

Text by Yuta Tsukaoka
Photographed by Kosumo Hashimoto

体調管理及び感染症対策を講じたスタッフが最小限の人数でご自宅に伺い、換気された環境下で取材にご協力いただきました。

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