身に付けるものを変えると、気持ちや姿勢までふしぎと変わります。下ろしたての洋服に袖を通したときのことを思い出せば、きっと実感できるはず。さて、仕事や日常の質を上げるためのハックとして、今回オススメしたいのが下着を変えること。意外におろそかにしがちな人もいるのではないでしょうか。実は、下着は少ない投資で大きな効果を得られるアイテムなのです。
そう断言できるのは、「なんとなく」下着を買って「なんとなく」身につけてきた僕が、下着を意識的に替えてみたところ、その変化を感じられたから。そもそも、本当に賢いお金の使い方は「毎日長時間使うもの」にお金をかけるべしという教えに則れば、ずっと肌に触れている下着にはお金をかけるだけの価値があるわけです。
そこで提案したいのが、まずは使い古した下着を一掃してしまうこと。くたびれてゆるんだ下着では、気持ちまで同じようにたるんでしまいます。衣装ケースを片付けるだけでなく、春からの新生活をブーストさせるきっかけとして下着から整理する。言うなれば「パン捨離」をしてみるのはいかがでしょう。
はき心地を追求した、男性用下着がある
パン捨離をしてみると、「そもそも良い下着の価値とはなんだろう?」という思いに行き着きました。おそらく、身軽なカラダで、気持ちも健やかに過ごすのを助けてくれるような下着のはずです。肌触りがよく、機能的で、シンプルに言えばはき心地に優れた下着。加えて、シーンや好みによってチョイスできる選択肢もあり、定期的に買い換えるものですから値段も手頃だと嬉しい。
そんなワガママな条件に応えてくれたのが、ワコールからメンズラインとして発売されている「BROS(ブロス)」でした。
BROSが大切にしているのは、公式サイトにも書かれているように「はき心地の良さ」なのだそう。そのメッセージに惹かれるように僕も店頭で触れてみたわけですが、感触はたしかに上々。ワコールと聞いて、まずイメージするのは女性向けの下着です。でも、僕よりもずっと繊細にこだわりを持って下着を選ぶ女性たちを相手にし続けてきたわけですから、そこで培われたノウハウがこのBROSにも生かされていることは、すぐに想像できました。
価格は2000円前後のものが中心。そこで一着、ものは試しにつけてみました。選んだのはボクサーパンツタイプの「AIR VENT BOXERS」。フロント部分はゆったりしつつ、ホールド感もしっかりあります。臀部とふとももに当たる部分は生地が薄くなっており、通気性バツグン。なおかつ、吸汗速乾性のよい素材を使用していることもあって、いわゆる「ムレ」を感じにくい作りだと思いました。
試してみた日は、取材に向かうために長距離を歩いたり、撮影で慌ただしく動きまわったりしたのですが、ズボンの中はいつもサラリと快適。「下着がなんか湿っぽいしゴワゴワする...」というよくある悩みは感じません。外回りの多い営業職をはじめ、現場で汗を流す機会が多い方にはぴったりだと感じます。まさに、「忙しいビジネスパーソンを見えないところでそっと支える相棒」ですね。
ライフハッカー編集部の男性陣にも勧めてみました
試してみたら思いの外よかったので、早速、ライフハッカー編集部の男性陣にもBROSを勧めてみました。すると、みんな下着は意外にノーマークだったらしく、新鮮な驚きがあったようです。中には「下着って全然違うんですね!」と興奮気味に教えてくれる人も。彼らのコメントをまとめてみました。
ボクサー派は「フィット感」がお気に入り
フロント部分の収まりも、縫い目が少ない立体成型のおかげか、いつもの廉価な下着に比べて安定感があります。ウエスト部分は、あたかも「ゴムです」的なハッキリとした区分けされておらず、デザイン含め一体化していますね。最初は慣れないのですが、身につけているうちに、締め付け感がなく、ソフトな肌触りでよいかもと思ってきました。
1300円+税の価格からすれば、コスパがいい一枚。ピタ&ズレなしはよく、肌触りはよいものの、「天然繊維でこれが体感できれば...」とも思うので、リヨセルや綿などを使った上位のBROSも試してみようかなと。
デザイン性があって、選びがいが有るのもいいです。中でも、パンツの裾がフラットに仕上がっている「SKINNY BOXERS」は、細身のスーツやジーンズでもあってもパンツの線が浮き出るようなことがないので、ズボンを選びませんね。とにかくはいていて違和感を覚えないのがBROSの良いところ。長く付き合える存在なのではないかと。
トランクス派は「やわらかさ」に驚いた
なにしろ、やわらかさが全然ちがいました。はいた瞬間に全体を包み込まれるようで、あたたかみがあって気持ちいいです。太ももに触れるだけで「あ、素材がちがうな」と。パッケージをよく見たら「リヨセル」という素材を使っているらしくて、つい調べてしまいました。リヨセルは木質パルプを人体な無害な溶剤で溶かしたものを原料にした天然由来の素材だそうで、それがしっとりなめらかな肌触りを産んでいるんですね。知って納得です。
個人的には「やわらかいのにゆるくない」というのがポイント高かったです。ちょうど、ボクサーパンツとトランクスの中間といった印象です。めくれやすい裾のあたりの適度なフィット感と、トランクス自体がニット生地で伸縮性があるのもあって、座ったときに腿の付け根部分がしわになるといった違和感もありません。日中はもちろん、家でリラックスするシーンでも快適さをプラスしてくれると思います。毎日はける気楽さが気に入りました。
あとはデザインの幅広さもいいんじゃないでしょうか。大胆なパターンもありますけど、シンプル目のドットやストライプなど「ちょっとだけの柄」が入っているものが多くて、人を選ばず、幅広く使いやすそうだなと。発色のいいものは若い人、深い色は30代~40代にもいいのでは。俺は、シンプルな方向が好きなんで、落ち着いた色のストライプが好みです。
いつものお店でも、「良い下着」は手に入る
まさに「神は細部に宿る」と言わんばかりに、BROSに施されたさまざまな工夫は、同じように見えても下着ってぜんぜん違うと気付かされる体験ができました。「どうしてもっと早くはいてみなかったのか」と後悔するくらい。
ちょっと余談ですが、兄弟メディア「roomie」編集部の秋山くん(大学生)と話しているときに、ちょうどこの原稿を書いていたので、「秋山くんって自分で下着買う?」と聞いてみました。「僕は結構こだわりもって選んでますね。そういうふうに、自分で自分の着るものに理由をもって選べる大人ってかっこいいと思っていて!」との答え。いいこと言うなぁと、僕は頭が下がる思いでした。
BROSには「快適なはき心地」という、選ぶに値する理由がある。身に付けるだけで気持ちが締まったり、リラックスできたりもする。それらは心の余裕にもつながって、見た目にも表れてくるはずです。見た目をつくる要素は髪型、スーツ、シャツ、靴などいくつもあります。でも、見えないところのオシャレにもこだわりと理由を追求することは、やはりかっこいい大人に近づく条件であり、オン/オフタイムの質も向上してくれるのだと感じます。
姉弟メディア「カフェグローブ」にも、「ボロボロになった下着でも、捨てるタイミングがわからずにはき続けているという男性って、意外と多そうです。だからこそ、自分のパートナーには下着にもうんとこだわってほしい」という女性からの声もありましたしね。
最後に、BROSのポイントをもうひとつ紹介します。それは実際に触れてみやすいこと。誰かの勧めで某有名ブランドの下着を買ってみようかと思っても、格式高いショップで入りづらかったり、ウェブ通販であれば感触が確かめられなかったりするもの。その点、BROSはイオン、西友、イトーヨーカドー、平和堂、長崎屋、フジ、イズミなど、いつも使う身近なショップに置かれていることも多いのです。
自分で触ってみて、違いを感じて、納得いったら試してみる。それこそが、主体的に自分の生活を向上させていく第一歩になることでしょう。
BROS(ブロス)|男性用パンツ・インナー・下着・肌着|ワコール
パンツを捨てた男は、あなたを捨てない| WACOAL BODY BOOK
(長谷川賢人)